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ロゴスエモ

言葉で人の心を動かす

俺たちのファミコンの思い出は血にまみれている。

【ロゴスエモセレクション】

 ファミコン。任天堂から発売された画期的なゲーム機械である。正式名称はファミリーコンピュータであるが、誰もが略してファミコンと呼んでいた。ファミコンが与えた社会的な影響力は大きく、より多くのファミコンカセットを持っている子供がクラスの人気者となり、ファミコンを持っていない子供は仲間外れにされるという学校内格差社会が起きていた。

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 当時、俺の家は物凄い貧乏だった。おもちゃは誕生日とクリスマス以外では買ってもらえず、お菓子ですら遠足以外では買ってもらえなかった。それ以外でお菓子を食べられるのは両親が食べているお菓子を分けてもらう時だけだった。分けてもらうという表現で分かってもらえると思うが、俺の親は子供をかわいがる親でなかった。食事もホタテの貝柱は父だけが食べ、母と俺と弟はホタテのヒモなどしか食べられなかった。他の食材もそんな感じでメインは全部、お金を稼ぐ父だけが食べることになっていた。

 

 そんな家の子供にファミコンが与えられるだろうか?

 

 なんと!物扱いしかされない子供の家にもファミコンがやって来きたのだ!

 

 それはもう、嬉しかった。家にある娯楽は、父が毎週買って読んでいたジャンプと、年に2回買ってもらった使い古したおもちゃだけだったから。まともなおもちゃのない家に、世の中で話題になっているファミコンが来るなんて、まさに夢のようではないか?

 

 父は母とのデートでインベーダーゲームばかりする男だった。今で言うゲーマーである。勘のいい方ならここでお気づきだと思うが、父は子供のためにファミコンを買ったわけでなく、自分のために買ったのだ。

 

 そのため、俺と弟はほとんどファミコンに触れなかった。学校から帰ってきても1時間しかゲームをさせてもらえなかった。子供が目を悪くするから?勉強をしないから?そんな美談ではない。自分より楽しむの嫌だから。父は自分が買ったゲームを自分以上に子供が楽むのが嫌だったから。ただそれだけ。そこに子供を想う気持ちは一切なかった。

 

 それでも、クラスで数少ないファミコンユーザーになれたのだ。俺は本当に嬉しかった。限られた1時間を弟と奪い合って遊ぶため、スーパーマリオブラザーズのような交代制のゲームの場合、いかにして自分のプレイ時間を長くするかが肝心になってくる。そこには純粋にゲームを楽しむという気持ちより、とにかくマリオがやられないようにすることばかりを考える。その内、俺も弟もありったけの集中力をこの1時間で発揮するようになり、プレイスキルがよその子供と比べ格段に上手くなった。その結果、俺も弟も中々ミスをしないので、最初にコントローラーを取った者が丸々1時間プレイできるようになる。

 

 そうなったら何が起こるだろうか?

 

 コントローラーの奪い合い。相手がゲームをしている時に、テレビ画面の前に立つ。1コンのSTARTボタンを押して、ゲーム画面を止めて2コンプレイヤーの邪魔をする。2コンのマイクで1コンプレイヤーの悪口を叫んで集中力を削ぐ。それでもだめなら、リセットボタンを押す……

 

 結局、兄弟喧嘩が始まる。貴重な1時間が喧嘩で終わる。そして、親に怒られ、ゲーム禁止に。それが原因でまた兄弟喧嘩。

 

 俺と弟のファミコンの思い出は血にまみれている。

 

 そんな拳と拳で語り合った俺たち兄弟の思い出の品が帰ってくる!11月10日発売の『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』に生まれ変わって帰ってくるのだ!

 

 ……と言われても困るよね。なんだよこの憂鬱になる紹介の仕方は(笑)まあ、仕方がない。俺のファミコンの思い出ってこんな感じだから。

 

 みなさんの家ではそんなことにならないよう、仲良くファミコンを楽しんでくださいね!

 

 

 アフィアフィしちゃうぞ!買いやがれ、コンチクショー!

 

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