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言葉で人の心を動かす

これは、ある男がコネ入社した時のお話である。

楽しい職場

 ある男がコネで会社に入った。その会社は家族経営の会社だったが、その男の父が初めて血族でないのに役員それも副社長となった会社だった。男の父はその後、起業して別の会社の社長になる。当時、男は父の会社を継ぐため、父が以前勤めていた会社にコネ入社して修行することになった。

 

 世間ではコネ入社で働くことが楽なことだと思われているが、実際のところピンキリで、男の場合は最悪なパターンであった。社長の息子だからできて当たり前、できなければ仕事をなめているのかと上司からドヤされる。ちょっと笑うと、人を馬鹿にしているのかと言われ、普通にしていても態度が生意気だと言われる。別会社の社長の息子だから大事に扱おうということはなく、むしろ、目障りだからさっさと追い出そうというのが同僚たちの考えだった。

 

 コネ入社する男だ。仕事なんかできるわけないし、根性もないだろう。誰もがそう考えていた。

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 資格らしい資格を持たない男は、営業に配属された。しかし、教育係であるはずの上司は毎日直行直帰のため会社に出社しない。何をすれば分からないままパソコンを見つめ、電話番をする日が続く。その状態に見かねた役員の一人が、自身の管轄する事務に引き入れることを申し出た。結果、男はその役員が新設した総合職コースという名の営業と事務を兼任する新しい道を歩むことになる。

 

 午前中は現場まわりの営業職、昼過ぎは新規開拓の営業と事務というかなりハードでカオスな状態になっていた。あまりに仕事の幅がありすぎて、誰も彼の仕事内容と量を把握できない状態になっていた。それなのに、それぞれの部署での上司や先輩が彼に雑用を押し付けた。彼はまわりに助けを求めたが誰一人手を貸してくれなかった。

 

 営業では相変わらず何も教えてくれず、事務でも何も教えてくれない。営業はたまに先輩についていくことがあり、なんとなく雰囲気は分かるようになったが、事務では過去1年分のデータを印刷された紙の束が机に上がっており、これ全てに目を通して会社を理解しろと言われた。

 

 元帳って何?貸方、借方って何?キャッシュフロー?専門用語ばかりで意味分からん。

 

 ひたすら毎月の仕訳を見て、共通点や相違点を見つけ、それが何なのか、自分で買った経理・会計の本を眺める日が続いた。毎日、午前中は初めて行くところばかりの外回りであったため、地図を見て、電話して、運転して、電話がかかってきて、現場によって、次の現場へ。昼食を食べる時間もないので、ゼリードリンクの飲みながら、運転して次の現場へ。昼過ぎに戻って、理解できない書類を眺めていると、領収書の整理と伝票の束の検算を依頼される。そして、電卓を打つのが遅いと怒られる。

 

  同僚に挨拶しても無視され、上司は難癖をつけてくる。

 

 朝7時には出社して、夜10時過ぎに退社する。

 

 さてさて、今、その男はどうなっているのでしょうか?

 

 その後の彼についてはこちら(ミルキーは誰の味?)とこちら(どうする?どうする?私たち付き合っていると思われたら?)を読んでね?

 

 

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長時間残業は絶対するべきではない!俺は月100時間全力疾走で取り返しのつかない病気になったから。